カテゴリー別アーカイブ: こんな時どうする?職場のQ&A

急病で欠勤の場合、有給休暇にできますか?



IT系企業のSEです。Uターン転職して半年になります。
先日風邪をこじらせてしまい電話で連絡の上、会社を休みました。
2日間休んで出社してみると、上司に「病気欠勤の分は給与から差し引かれる」と言われました。
前職では病欠でも有給休暇が認められました。今の会社でも有給休暇は発生しているのですが、欠勤扱いで給与から控除されてしまうのでしょうか?

今回のケースですが、結論としては病気欠勤を事後に有給休暇へと振替える義務は会社にはありません。
労働基準法では「有給休暇は労働者の請求する時季に与えなければならない」
と決められていますが、休みを取りたいという意思は将来に向かってのものであり、欠勤をした後でそれをあてるというのは不合理です。
とはいえ、多くの企業で病気欠勤などやむを得ない事情の場合には、事後に有給休暇として扱うという運用を行なっていますが、これは義務ではなく会社側の特別な配慮ということなのです。

今回の場合、病気欠勤の連絡の際に「有給休暇で・・・」と一言添えていれば会社側も対応してくれたと思います。有給休暇の申請方法について、上司や人事部に確認をしておくといいですね。


夫が定年退職したら妻の健康保険はどうなる?


50歳代の専業主婦です。夫は会社員で半年後に定年退職となります。勤務先には再雇用制度があり、退職後も仕事を続けるか本人は検討中のようです。会社員の一人息子は独身で、現在私たち夫婦と同居しています。年金や税金など退職後の手続きは沢山あるようですが、特に健康保険のことが不安です。ずっと夫の扶養家族だった私の健康保険はどうなるのでしょうか。

退職前後は、様々な手続きがあります。
夫が定年退職すると、扶養家族も夫の退職の翌日から新しい健康保険に加入する必要があります。

夫が再雇用、再就職した勤務先で健康保険に加入した場合(勤務形態が加入条件を満たしている必要があります)、または現在の勤務先の健康保険の資格を継続させる「任意継続被保険者」となった場合、奥様は夫の扶養家族として健康保険に加入できます。

ところが、夫が国民健康保険に加入した場合は、国民健康保険には被扶養者という考え方がありませんから、奥様も国民健康保険の被保険者となります。

また、会社員の息子さんの収入が一定以上あり、奥様が「主としてその被保険者(息子さん)により生計を維持する者」に該当するならば、息子さんの健康保険の扶養家族になるという選択肢もあります。


新入社員の有給休暇はいつからもらえるの?


この春、新卒で正社員としてソフトウェア開発会社に入社しました。お盆に高校の同窓会があるため、夏休みを利用して実家に帰省するつもりです。

そこで、入社以来初めての有給休暇を取得し、夏休みを1日伸ばして帰省したい旨を上司に相談したところ、「君にはまだ有給休暇はないよ」と言われました。

私はまだ有給休暇をもらえないのでしょうか?

初めての夏休み。慣れない仕事の疲れを取り、リフレッシュして次の仕事に臨みたいですね。

有給休暇は正式には「年次有給休暇」と言い、労働力を提供しなくとも賃金が支払われるという点で休日とは決定的に異なります。

この年次有給休暇が付与される条件は、1.雇入れの日から6ヶ月間雇用契約が続いていること2.所定労働日の8割以上出勤していること大きくこの2点です。

今回のケースでは、これらの条件を満たせば、雇入れの日から6ヶ月後に10日の年次有給休暇を取得できる権利が発生します。

なお、これは法律上の最低基準ですから、6ヶ月が経過しなくても休暇を付与する会社もありますし、日数も多く与えている会社もあります。

会社の就業規則を改めて確認し、不明な点は確認してみてはいかがでしょうか。


休日の研修は割増賃金になるのでしょうか?


保険代理店を経営しております。
仕事に必要な資格を取得してもらうため、社員に社外の研修に参加してもらう予定です。
業務としての参加で費用も会社が負担します。
研修の日程が土日の2日間で当社の休日と重なります。
この場合、休日出勤の割増賃金を支給する必要があるのでしょうか?
なお、当社の所定労働時間数は1日8時間、週40時間。休日は土日祝です。

社員に研修に参加してもらうのも、会社にとって大切な投資の一環ですね。

今回のように業務が会社の休日と重なることが事前にわかっていれば、「事前に休日を振り替える」という対応をします。
「振替休日」のことですね。
休日を振り替えるわけですから、研修に参加した日は休日出勤にはあたらず、割増賃金は発生しません。

ただし、研修が所定の8時間を超えた場合には、残業としての割増賃金が発生する可能性がありますので注意が必要です。

また、振替休日はなるべく同じ週で取得してもらうのが望ましいでしょう。
週をまたいだ場合、振替休日を取得した週の労働時間が所定の40時間を超える可能性が出てきますので、同様に割増賃金が発生します。
研修の前に社員に説明し、休日の振替と手当について理解を得ておきましょう。


妻が先に40歳に!介護保険料はどうなるの?


この度人事部へ異動となり、労務管理担当になりました。
社会保険関連の引継ぎをしていての素朴な疑問です。
現在私は36歳。私の扶養家族である専業主婦の妻が、来月40歳になります。
介護保険料は40歳以上が徴収されるとのことですが、妻の介護保険料は私の給与の中から徴収されるのでしょうか?
ちなみに当社は全国健康保険協会(協会けんぽ)に加入しています。

社会保険の仕組みは細かく複雑なので、自分が担当となってみて初めて知ることも多いですね。
ご質問のケースを結論から申し上げると、先に40歳になった奥様の介護保険料は、ご主人の給与からは徴収されません。
介護保険料の徴収は、ご自身が40歳になった時点から始まります。
ご理解のとおり、介護保険料は40歳以上の方に支払い義務がありますが、協会けんぽでは65歳未満の場合、介護保険料の負担を被保険者(今回の場合はご主人)だけに求めています。
この考え方は通常の健康保険料も同じです。
被扶養者である奥様の負担はそもそも存在しません。
独身の方には不公平感があるかもしれませんが、しかしこれは「健康保険が加入者全員で負担額を支え合っている」という考え方からきています。助け合いの精神ですね。


残業代が割増賃金になっていないのですが・・・


建設会社の事務職、38歳の女性です。子供が小学校に入り、念願の正社員として仕事に復帰しました。
給与に関する疑問です。
雇用契約では、1日の勤務時間は9時~17時で実働7時間。土日祝日が休日です。先月は30分の残業をした日が6日ありました。
ところが、給与明細を見ると残業した分の時間単価の割増がありませんでしたが、割増は必要ないのでしょうか?

家計を預かるお立場、ご自身の給与もしっかりチェックする視点は大切ですね。
ご質問の件、結論から申し上げると、会社側に割増計算をして支払う義務はありません。
ポイントは「所定労働時間」と「法定労働時間」です。
「所定労働時間」とは雇用契約で決めた労働時間で、今回の「1日実働7時間」になります。一方「法定労働時間」とは、労働基準法で定められた「1週間で40時間以内、1日8時間以内」という決まりです。
労働基準法では、「法定労働時間」を超えた場合に、時間単価に1.25を掛けた以上の金額を支払うよう定めています。
よって「所定労働時間」が「法定労働」よりも少ない今回のようなケースでは、たとえ残業をしても「時間単価の割増がない」残業代が支給されることになります。


遅刻3回で1日欠勤にしもいいのでしょうか?


輸入食器の小売店に人事担当として転職しました。
給与業務を引き継いだのですが、疑問に思う社内のルールがあります。
それは、たとえ1分でも遅刻を3回すると、1日欠勤したものとみなし、その分の金額を基本給から差し引いていることです。
前任者に尋ねると、社内規定としては決まっていないが社長の指示とのこと。
オーナー企業で「社長がルールブック」という体質ではあるのですが、法律違反ではないでしょうか?

今回のケースでは、法令違反の可能性がありそうです。
労働基準法には「賃金全額払いの原則」というものがあり、働かなかった時間の給与を支払う必要はありませんが、それを超える時間分まで欠勤控除をすることはできません。
遅刻した時間の合計時間が8時間未満なのに、8時間分の基本給を減額すればそれは控除ではなく「懲戒(ペナルティー)処分」です。
ちなみに、就業規則で「遅刻を3回した場合は給与1日分を減額する」と決めることは有効ですが、この場合でも運用には注意が必要です。
懲戒としての減給の上限額を定めていること、上司の指導や始末書の提出、訓戒などを経て減給するというような懲戒の運用ルールに則って厳格に行うべき事項です。


「衛生管理者」とはどのような資格ですか?


広告代理店を経営しています。創業から10年が過ぎスタッフも50名を超えました。
先日、管轄の労働局から「“衛生管理者”を選任し届け出るように」との文書が届きました。
社内に声をかけてみましたが、現状、従業員の中にはこの資格を持っている者はおりません。
新たに資格保有者を採用する必要があるのでしょうか?また、衛生管理者とはどのような資格なのでしょうか?

衛生管理者とは、労働安全衛生法で定められた国家資格で、週に1回は職場を巡視し職場で働く従業員の健康を維持するために必要な職場環境の整備を進言したり、記録の管理、従業員の衛生教育などが仕事とされています。
業種を問わず、常時50人以上の労働者(アルバイト・パートを含む)がいる事業場では専属の者を選任しなければなりません。
また、従業員数に応じて設置人数も異なります。
社内に資格保有者がいればその中から選びますが、いなければ人事総務担当の適任者の中から希望者を募り、会社がバックアップして
試験を受け資格を取得してもらうのもひとつの方法です。
なお、今回のケースでは衛生委員会の設置と産業医の選任も必要となりますので留意しておきましょう。


兼業のパート従業員の雇用保険はどうなるの?


健康食品の通販会社で人事管理を担当しています。
当社のコールセンターでは、シフト制で多数のパート従業員が稼働しており、兼業も可としています。
この度新規に採用したパート従業員も、当社と別の会社との兼業で、もう1つの会社で既に雇用保険に加入していました。
当社での労働時間は、週3日で21時間です。
この場合、当社での雇用保険加入手続は必要なのでしょうか?

今回のケースでは、当面は貴社での雇用保険加入手続は不要です。
雇用保険では、「主に賃金を受ける1つの会社で雇用保険に加入する」と決められており、重複加入は認められません。
ですので、ご質問のパート従業員の方は、貴社での労働時間が多くない限り貴社で加入する必要はありません。
ただし、その方が別の会社を退職した場合は、貴社での加入手続が必要です。
パート従業員の場合、雇用保険への加入条件は、
(1)31日以上継続して雇用が見込まれること
(2)1週間の所定労働時間が20時間以上であること
となっています。

ご質問のパート従業員の方が一方の会社を退職した際は、雇用保険被保険者証も提出してもらい、雇用保険加入手続を行います。


「整理解雇」について教えてください


製造業の経営者です。昨年来業績が急激に悪化しています。
経費削減や新規開拓に全力を尽くしていますが厳しい状況です。
このままだと現在15名いる従業員の人件費にメスを入れることも視野に入れざるをえません。
避けたい事態ではありますが、「整理解雇」について条件や注意点などを教えてください。

解雇は従業員の生活に重大な影響を及ぼします。
そのため労働基準法や労働契約法には解雇制限や解雇予告の規定があり、事業主の権利の濫用を防止し、労働者の生活保護のための手順が定められています。
解雇の有効性については民法が基礎になり、
整理解雇の場合、

(1)解雇が必要なほど経営が悪化しているか
(2)解雇を回避するための経営努力は十分だったか
(3)解雇の対象者を選ぶ基準は妥当か
(4)解雇に至る経緯と必要性を従業員に十分説明し協議を尽くしたか

以上4つの要件が判定の基準となります。
これに加えて経営者が考慮すべきことは、解雇の対象にならない従業員の士気の低下です。
法律に則った解雇手順の履行も大事ですが、実施後の社内に活力が保てなければ新たな問題の発生原因にもなります。実施に際しては専門家に相談することをお勧めします。