ダイヤモンドは、磨いてこそ価値が出る


あるスーパーの店長からお米の売り方を教えていただきました。
実は、そのスーパーもちょっと前までは、あまりお米が売れなかったそうです。
「こんなに美味しいお米なのに!どうしてお客さんは、もっとたくさん買ってくれないのだろうか?」店長は随分と悩んでいました。

そして、昨年の夏のことです。
店長は、1軒の古い喫茶店に入りました。
そのお店は、かき氷が美味しいことで評判でした。
はじめてそのお店に入った店長は、その種類の多さに驚かされました。
生イチゴや生バナナをふんだんに盛り合わせた上から濃厚なミルクが惜しげもなくかけられたものや、きな粉と黒ミツを混ぜ合わせた蟻でも糖尿になりそうな甘いシロップが滴り落ちるかき氷がズラッと並んでいました。
「これがかき氷?」と店長は漏らしたそうです。
お店の中は、若者たちで溢れていました。
喫茶店にコーヒーを飲みに来るのでもなく、カレーを食べに来るのでもありません。
わざわざ、かき氷を楽しみに来ているのです。
その値段は、600円から1000円を超えるものまでありました。

店長は、ふと思いました。
元は「水」なんだと。いくら有名な天然水を使用しているとはいえ「水」には違いありません。
それが、1000円で売れるのです。
生のイチゴや甘いシロップを使ったところで原価は知れています。
水を氷へ。氷を削ったらシロップをかけるだけです。元は「水」なんです。
いくらミネラルが豊富な美味しい水でも、「水」のままでは大して売れません。

ダイヤモンドでさえも原石のままでは、だれも見向きもしません。
磨いてこそ売れるものです。

今のカタチを変えなければと思いました。
新潟産のコシヒカリのままではダイヤモンドの原石と同じです。

もっとお客さんに身近なお米になるようにコシヒカリを炊きました。
それをおにぎりにすると白米の2倍の値段で売れました。
さらに、にぎり寿司にすると白米の5倍以上の利益をもたらしました。

いくら自分たちがいい素材だと思っていても、それが相手へと伝わらないことには1円にもなりません。
お客さんは素材ではなく食材が欲しいのです。